フォーラムは、ユーザー同士がコミュニケーションをとれるというメリットがあります。しかし、文章でのコミュニケーションということで、面と向かって話をする場合と違って、ちょっとした意見の相違で炎上してしまう危険が常につきまといます。そういった危険に備えて「利用規定」を設ける必要があるのですが、どのようなことを明記すればいいのでしょうか。
.net magazine(英国) 2011年1月号の中で、Struan Robertsonがこう答えています。
フォーラム(掲示板)を作る場合の法律上の問題は、質の管理と利用者の使用状況を考慮した上で対処されるべきです。 最も安全なアプローチは、誰かから苦情が寄せられるまではフォーラム(掲示板)の投稿を読まないことです。苦情が寄せられた時点で迅速に対応するというアプローチです。
しかし、それでは質の管理に影響が出ますから、そのアプローチを取ることは必ずしも簡単とはいえません。フォーラム(掲示板)でのやり取りに介入する時のアプローチは、対象となる利用者によって左右されるべきです。例えば、子供向けのサイトである場合と、企業のサイトの場合とはアプローチが異なるでしょう。
利用規定の主な意義というのは、投稿が削除されてしまった時に憤りを感じた人が判断基準として参照する役目を果すことです。つまり、誰かがフォーラム(掲示板)に投稿したけど、その投稿をフォーラム(掲示板)の管理者が不適当と思って削除した場合、 その管理者の削除行為に正当性があったのかどうか、投稿主が参照することが利用規定の主な意義だということです。
以前、自分のWebサイトで掲示板を運営したことがありますが、必ず「これはどうなのよ!?」という投稿に出くわします。明らかに削除しないとダメだと思うものもあれば、削除していいか判断に迷う微妙なものまで様々です。なので、利用規定には「こういったことをすると禁止とします。ダメなことしたら削除しますよ。」といった内容を、Webサイトの対象となる利用者に応じて規定する、ということになると思います。